サンデーサイレンス以降、海外の距離は縮められ、今では身近にさえ感じるようになった。

私も旧来の競馬ファンであることから昔の馬でも通用したと考えたいが、この事実を目の当たりにすると近代化はサンデーサイレンスによってもたらされたと結論付けせざるを得ない。

今年は、ドバイ・香港・フランスと毛色の違う国でG1馬をを出している特異な状況がある。しかし、国内の古馬を見てみると昨年から低調なレースが多い。

そこで仮説を唱えたいのだが、国内レベルが低いほど海外適性は高くなるということがあるのではないだろうか。

日本の負荷が低すぎる馬場で埋もれていたが、国内レベルの低下により重賞レースを勝ち、たまたま海外に行くプランを得て結果を残したという風にも考えられる。

とにかくスパッとした瞬発力がないと生き残れない今の日本競馬に適応するほど海外適性が低下すると考えれば、海外遠征をするのは今がピッタリとも言えるわけだ。

まだまだ仮説の域をでないだけに今後の海外組のレースを見る必要がある。そこでどういった結果をだしてくるのか楽しみに待ちたい。

唯一のG1馬が出走を取り消したことで実績的には格下が集まることになったニエル賞。

欧州に遠征すると筋肉がつくことで体つきが変わると言われるように日本馬にとって過酷な環境である。

格下相手でも決して気を抜けない舞台なのは間違いない。まずは、どの程度のパフォーマンスを見せてくれるのか。

さすがに惨敗までいくと本番では期待できないがチョイ負けくらいまでなら戦略を含めるとそう悪くないと思う。

あまりに派手に勝つと潰しに来られるようになったのでは元も子もない。

そうそう凱旋門賞を勝たせてたまるかというフランス人の熱意を感じるだけにマークされないように負けておくのも悪い選択肢ではないだろう。

無理せず先行できるようなら差しにこだわる必要もない。この馬なりの位置取りでどこまで脚が使えるのか注目している。